日本一の弁護士を目指す法律系ブログ

法律や昨今の弁護士事情について勝手気ままに書き綴る弁護士を目指す男のブログだと思う。

アメリカ・カナダの変わった法律

年末年始休暇や、卒業旅行シーズンです。事故やテロ報道など海外では比較的多かった1年でしたが、そんな影響もあって、「海外旅行は行き先によりかなりお値ごろ」です。

 

旅行先としてというよりも、就学やビジネスで利用される方も多い北米では、ドライブ旅行など向けの各国各州法律比較のインフォメーションサイトも多くあります。

 

米国などでは特に、州単位で、交通その他から学校などの制度まで大きく異なる法令等がおおいもの。法令のうち細部に関しては、現代となっては珍奇なものになってしまったものから、古くからいわれと合理性があるとされているものまで多数あります。

 

旅行者とはいえ、場合によっては逮捕や罰金などあるものなども無くはないため、これまで気づかなかったけれど、うっかり抵触してしまっては大変・・・

そこで今回は、アメリカカナダにおける法律のうち、珍奇なものなどを中心にご紹介します。

 

■アメリカ

<マサチューセッツ州>
お葬式でサンドイッチを3つ以上食べることが禁止されています。古くからある法律ですが、改正されておらずいろいろ謎が残ります。ちなみに何らの関係もありませんが、マサチューセッツ州にはサンドイッチという町があります。
http://www.wcvb.com/weather/whos-exempt-from-the-massachusetts-travel-ban/30926084


<オハイオ州>
ウサギやヒヨコ、ガチョウなどの「小動物」の毛を染めことが禁じられており、また毛を染めた小動物を売買あるいは譲渡することも禁止されています。
日本では頻繁に売買されている、カラーひよこやカラーウサギなどはもとより、ガチョウだと犬などでも禁止対象になりそうです。

中国などで頻繁にみられる、体内に発光色素などを取り込んだ魚や動物はどうなるのかなど、疑問がつきません。
https://www.animallaw.info/topic/table-state-laws-protect-animals-left-parked-vehicles

 

<アラバマ州>
移動手段内で(や移動中?)に、紙ふぶきをまき散らしたり、意味のないバカな文字列などをスプレー描画することなどが禁止されています。
比較的、消えるスプレーやパーティーシーン、旅行などへの出発などに、昔はよく見られた光景でもあるだけに、紙ふぶきくらいは…と思わずにも居られません。
https://www.facebook.com/LOCAL15News/posts/1015266457688158

 

<モンタナ州>
軍隊入りのための代理結婚式が許可されているモンタナでは、このケースを利用した結婚などがまだ多く見られます。が、このなかのいくつもの事例では、新郎新婦の両方が不在であることも多く見られます。

 

友人が新郎または新婦と組合のふりをすることができますを意味している軍に提供したものは、まだ有効と見なされるためにモンタナで18は 、「プロキシの結婚式」が許可されています。 いくつかのケースでは、新郎新婦の両方が存在しません。

 

18. In Montana, “proxy weddings” are allowed for those serving in the military, which means a friend can pretend to be the groom or the bride and the union will still be considered valid. In some cases both the bride and the groom are absent.


<ニューヨーク州>
車両走行中、クラクションを頻繁に鳴らすことを禁止されています。350ドルの罰金もあり、これにより改善されているとすれば、映画やテレビでよく見るNYの車両アクションシーンのような光景は、見られない模様です。
http://www.nytimes.com/2011/10/31/opinion/the-350-honk.html

 

<ハワイ州>
ホノルルで、日没後に大声で歌うことは禁止されています。
日本の繁華街などではよく見かけられる風景だけに、安眠や安らぎ、くつろぎに、キレイな風景を「静かに眺めたい人」にとっても、合理的ですね。
逆に、この報道のインドなどではどうなっているのか、興味深いところです。
http://www.indiatimes.com/lifestyle/self/its-illegal-to-die-in-a-town-in-spain-that-and-12-other-peculiar-things-that-are-banned-around-the-world-232341.html


<フロリダ州>
「木曜日の午後6時以後に」公共の場所でおならをすることは違法です。
それ以外は逆に認められていると解釈すべきなのか、それ以前に発生源の近いゲップに類するものはどうなのか等、興味深い社交マナーです。

 

他にも3枚以上皿を割ってはいけなかったりすることもあり、クレー射撃はどうなるのか?などいろいろと旅行中には制約に対する配慮も多いよう?です。
http://www.madbadworld.com/#!In-Florida-it%E2%80%99s-Illegal-to-Fart-in-a-Public-Place-After-6pm-on-a-Thursday/c1aod/54f8190d0cf2458597690a5a


<コロラド州>
雨水を収集することは違法です。日本のように雨の多い土地柄では、逆に自然の雨水をあつめて利用することが「ECOで良いこと」とされているだけに、意外ですね。
http://web.archive.org/web/20070816004100/http://water.state.co.us/pubs/policies/waterharvesting.pdf
http://water.state.co.us/DWRIPub/Documents/DWR_RainwaterFlyer.pdf
http://www.leg.state.co.us/clics/clics2009a/csl.nsf/billcontainers/49D4349AC4A73794872575370071F5D4/$FILE/080_enr.pdf

 

<ペンシルバニア州>
誰かが地面にドル札を置き括り付けたものを、拾い私物化しようとして引き離すことは違法です。
まじないの類なのでしょうか?
「礎石の州」(Keystone State)でもあり、米州中Commonwealth表記を用いる4つの州のうちの1つ=Commonwealth of Pennsylvaniaでもあることから、善良さをあらわさない行為そのもののご法度かもしれません…
http://pontarddulais.me.uk/unclebills/index.php?option=com_content&view=category&layout=blog&id=3&Itemid=10

 

<アイオワ州>
髭を蓄えた男性が、公共の場で女性とキスすることが違法です。
http://www.dumblaws.com/laws/united-states/iowa


<テネシー州>
銃器をバーに持ち込むことは適法です。日本人からすると怖いものですが、テネシーでは、安全のために必要なものなのでしょうか?? このほかにもいくつかの州で可能な法制度などがあるようです。
http://www.nytimes.com/2010/10/04/us/04guns.html?_r=0


<ミズーリ州>
檻に入れていない熊を高速道車両で運搬することは違法です。
ペットで稀に、クマなど飼っている人もあり、運搬可能なピックアップトラック型乗用などを持つ人もありますが、禁止のようです。それ以前にそもそも、ミズーリの熊のサイズは、ツキノワグマなどに比べ非常に大きな、ヒグマなどのために、法の存在自体がいろいろと考えさせられます。
(The Official LawInfo Blog Login
http://blog.lawinfo.com/2014/02/14/weird-laws-from-tennessee-and-missouri/


■カナダ

・漫画本の中に、違法な絵柄を描いたり差し込むことは禁止されています。
俗にいう「ひどすぎるCrime Comics」禁止のための法なのかもしれませんが、
ポパイ、トムとジェリー、おじゃる丸やヤッターマン等のような、古めの犯罪もの、日本の典型的時代劇風などは描きにくくなりそうで心配です。
(Criminal Code http://laws-lois.justice.gc.ca/eng/acts/C-46/page-88.html#docCont)

・小銭と1ドルコインの使用制限
1985年制定の貨幣法では、代金の支払いに大量の小銭を用いることが禁止されています。また、10ドル以上の支払いで、硬貨のみで支払いを行うことは禁止されています。

また、1ドルコインの使用も制限されており、支払い提示された際に店主がそれを拒絶する権利があります。
("The Currency Act states")

 


いかがでしたか?

判例からのものもおおいので、州によってはあまり成文など出典もとに当たりにくいものも多くあります。法定関連報道など読んでいると、かなり珍奇な判決報道なども多く、年末年始や長いお休みの暇つぶしなどには良いかもしれません。