賠償における立証の大切さ
Q:セクハラで賠償請求を行いたいと思っていますが、証拠の提出は非常に難しいと聞きます。どのように立証すればよいのでしょうか。
賠償請求など、司法にその正否判断をゆだねる場合は立証は何より大切です。
▼賠償と立証
立証がなぜ大切かというと、裁判の性質がすべてです。裁判所は極端にいうと、より有力な証拠を持ったほうを善とみなします。
立証とは証拠を持って、それを綿密に説明しなければなりません。それゆえに検察もしくは相手側に付け入るスキのない、質の良い証拠を収集する必要があるというわけです。
▼証拠の収集はいつも困難が伴う
証拠は「証拠」として存在するわけではありません。証拠として成り立ちうる内容を包含しており、それを主張に足りる合理性を持って公開できるかが重要となります。たとえば契約書。これは売買契約のれっきとした動かぬ証拠になります。
たとえば映像。こちらも証拠として説得力のあるものになります。これらが存在すればひとつ、立証をしたことになります。しかし、時系列に沿って主張が存在する場合、またその主張に沿った証拠の提出が求められ、ひとつひとつ立証しなければなりません。
▼綿密な立証
賠償が絡む場合、事実、事実の経緯、状況証拠、損害状況、被害者と加害者の主張、関係者の供述(証人尋問)などを収集し、立証していきます。結果、賠償金額として妥当な金額が割り出されます。
どちらに何パーセントの非があり、損害賠償額の妥当性を判断するのは裁判所ですので、いかに被害状況もしくは加害状況を立証によって鮮明にし、主張することが重要となります。要するに証拠収集が立証に影響し、裁判の結果も左右するというわけですね。
まとめ
立証は刑事、民事裁判ともに裁判に勝つためにもっとも大切な要素です。もし裁判をお考えならご自身の主張を客観的に正しいものと判断できる証拠集めを行ってください。