【債務整理】弁護士に相談する前にやっておきたいこと
借金問題で行き詰ったら債務整理すればいい、と簡単に考える人もいるかもしれませんが、話はそう単純ではありません。
債務整理することによって、自分が不利益に見舞われることもありますし、周囲の家族や知人が迷惑をこうむるということもあります。
債務整理は決して自分一人の問題ではなく、また無条件で行えるものではないので、その点をよく考えてから行う必要があります。
例えば、債務整理をしても今までどおりの生活ができると思っている人もいますが、そういうわけにはいきません。
必要最低限の財産は手元に残りますが、それ以外のものは差し押さえられてしまうことがあります。
これは特に自己破産の場合ですが、家や土地を所有している人は、それを全て差し押さえられてしまうかもしれません。
家は住むために必要じゃないかと思われるかもしれませんが、それは程度の問題であり、債務整理者にふさわしくない豪華な家に住んでいると、確実に差し押さえられてしまいます。
家具も同様で、必要最低限のものは残りますが、それを上回る高価なものはやはり差し押さえられる可能性があります。
このように、以前と同じ生活が続けられるわけではないので、その点をよく考えておいてください。
さらに、債務整理を行うときに問題となるのは、連帯保証人がいる場合です。これは両親や兄弟など、親族が保証人になっていることが多いかと思いますが、本人が債務整理を行うことで、こうした保証人に迷惑をかけることになります。
なぜなら、借金で本人が返済を放棄する場合は、保証人が代わりに支払いをしなければならないからです。
これまで自分のところに来ていた取立ても、今度は保証人のところに行くようになりますので、そうやって迷惑をかけることになります。
保証人が経済的に裕福で借金を一括返済できる場合は別ですが、それができない場合は、保証人も債務整理をしなければならなくなります。
したがってこうした点についても、債務整理を行う前に本人から保証人に話を伝えておくべきです。